物を大切にし、感謝する(宗松潤一郎)

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現代の日本人はあまりにも物を粗末にし、平気でポンポンと捨ててしまい、他人に片付けさせるのが当然という気風になってしまいました。

こうした風潮を昔の人は、汚れた心と考え、罰があたると申しました。

いまや日本人は、物が栄えて、心が滅ぶといわれています。

私たちは針供養のような奥床しい風習を現代に復活させ、再び物を大切にし、感謝するしつけを子女にしたいものです。

今日では、針供養は主として裁縫師や洋裁・和裁の学校等の行事になっています。

しかし淡島明神での針供養には、針を用いる医師が、使い終わった注射針をもって参詣する姿も見られますので、良き伝統はすたれていないとうれしくなります。

▼注 淡島様は加太神社の俗称で、もともとは少彦名神が祭神です。

二月八日を「ことはじめ」、十二月八日を「こと納め」という所もあります。

こととは祭の意です。

北陸地万では十二月八日の針供養を、「針歳暮」

とも呼んでいるようです。

宗松潤一郎(インテリアプランナー)