花芽分化の時期と発達経過 その3(宗松潤一郎)

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花芽発達の経過は、庭木の整姿・剪定に重要な関係がある。

さきに、フジやカイドウを梅雨ごろに切ると、翌年の花芽になる芽が伸びだすことを指摘したが、これはフジの花芽分化期がちょうど6月中旬の梅雨期にあたるので、8月以降に切ればこのようなことは起こらない。

花芽の発達の速さは、樹種によって違う。

たとえばキンモクセイは8月上旬に分化を始め、二か月あまりでもう開花する。

このような木は剪定時期についてあまり神経を使う必要はないが、たいていの花木は花芽分化の前に前〃定をすませておかないと、せっかくの花芽を切り捨ててしまい春の花が淋しくなる。

花芽は内部で器官の形成が終わるとしだいに大きくなり、肉眼でも識別できるようになる。

宗松潤一郎(インテリアプランナー)