平均寿命の短かった昔は、四十歳くらいから長寿のお祝いをしたといいますが、現在では、還暦から始めるのが一般的です。
十干十二支がひとめぐりして、自分の干支にもどるところからつけられた還暦の祝いには、ゼロ歳にもどるという意味で赤ん坊の着る"ちゃんちゃんこ"を贈って祝ったものです。
つまり、還暦は若返りの行事なのです。
そのため、贈り物は年齢よりも若いものを選ぶようにしたいもの。
還暦以降の長寿の祝いでも、同じことがいえます。
長寿祝いの贈り物には、これといった決まりはありません。
健康器具や趣味の道具などを贈るのが、もっとも喜ばれるでしょう。
自分で創作活動をしている人ならば、作品を集めて自費出版してあげるのも気がきいています。
お祝いのお返しには、赤飯や一般的な祝儀品がよいでしょう。
親しい人には、手作りの手芸品や自作の短冊などもよいものです。
宗松潤一郎(インテリアプランナー)